「アニメ映画」虐殺器官　２０１７年公開

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久しぶりにアニメ映画を紹介します。この作品はタイトルの通り、非常に残虐なシーンが多く含まれており、R15+指定の映画です。とにかくリアルな残虐描写が多く、観ている途中で思わず声が出てしまうほどの衝撃を受けました。また、ストーリーは非常に複雑で、よくこんな設定を思いついたものだと感心してしまいます。

最近の大人気アニメを劇場版にした作品ではありませんが、私の中では密かな名作だと思っています。特に軍隊の戦闘シーンは、近い将来実用化されるのではと思わせるような軍事兵器や技術が描かれており、見応えがあります。中でも私が驚いたのは「痛覚のマスキング」という技術です。この言葉自体初めて知りましたが、ナノマシンを体内に取り入れることで痛みを感じなくするというものです。その結果、銃で撃たれても、体が半分吹き飛ばされても、意識がある限り戦い続けることが可能になるという、とんでもない技術です。

物語の軸になっているのは、人間の体内には誰しも「虐殺器官」というものが存在しており、それが悲劇を引き起こすという設定です。この大胆で残酷なストーリーを作り上げられるのは、日本人ならではの発想なのではないでしょうか。

■解説： 2009年に34歳の若さで病没した作家・伊藤計劃が06年に発表し、07年に刊行された長編デビュー作をアニメーション映画化。世界の紛争地帯を飛び回るアメリカ軍特殊部隊のクラヴィス・シェパード大尉に、ジョン・ポールという謎のアメリカ人を追跡せよとのミッションが課せられる。世界各所で起こる紛争や虐殺の影には、優秀な言語学者だったというジョンの影がちらついていたが、いつも忽然と姿を消してしまうという。ジョンがチェコに潜伏しているという情報を得たクラヴィスは、追跡を開始するが……。伊藤計劃の残したオリジナルの長編3作品を映画化する「Project Itoh」の1作。監督は、「機動戦士ガンダムW」のキャラクターデザインなどで知られるアニメーターで、06年にWOWOWで放送されたオリジナルのSF作品「Ergo Proxy」では監督も務めた村瀬修功。